市民一人一人の意見が反映し多数決で法律が改正されるという、当たり前のことが当たり前に行われているアメリカのリベラルさには感心。
大麻の合法化のメリットは、警察が違法所持者の逮捕に労力とお金を浪費しないことや、そもそも麻薬というカテゴリでなく嗜好品という認識が広まっていることだったりする。その手の専門家の友達が、妊婦への心身安定に役立つことを力説していたことも印象的。
個人的には、合法になろうがなるまいが喫煙する成年/未成年の人口は変わらないよねという冷めた視点と、これからは大麻の植物としての可能性 ー 繊維や工業製品への関心が広まるようなニュースが聞きたいなと思うのでした。
オレゴン州の住民投票の項目でもうひとつ注目だったのが、GMO(遺伝子組換え作物)の表記化を義務付ける案で消費者に原材料の安全性を知る権利というのがポイント。賛成が49.7%、反対が50.3%という僅差で否決でした。
否決に重点がかかった要因は…
賛成に8ミリオンドル、反対に20ミリオンドルという歴史的な巨額を、大企業を中心に投票キャンペーンに投資されてCMや各家庭へのビラ配りなどに費やされたことや、レストラン/穀物が原料のビールなど飲料製品/家畜にGMO肥料が与えられててもその精肉も対象外であるため、可決されても全ての食品がGMO表記されるわけではなく徹底してないこと、
モンサントやペプシなど大企業の圧力的な反対派だけでなく、オーガニック農家やメディアも全てが賛成派でなかったのも理由の一つかと思います。
わたしもこの策にはニュートラルで、食品に遺伝子組み換え作物使ってますよ〜と表記化するよりは、現場通りオーガニック認定を広めた方が印象がよく消費者にとって選択しやすいと思うんですよねー。