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2015年5月20日水曜日

アースオーブン制作ワークショップ


粘土と砂と水にワラを混ぜた漆喰のような素材、コブ(cob)でオーブンを作るワークショップに参加しました。ずっと前から興味があっていつかうちの庭でも作りたいなと思っていたので、カレッジでのボランティアワークショップを偶然見つけたのはラッキー!

講師はバーンハードさんという、コブスカルプチャーのエキスパート。単にオーブンを形作るだけでなく、アート的な模様を入れたり、美しく仕上げる為のコツなども学べたのがとってもよかったです。

カレッジのラーニングガーデン(実験的で教育を踏まえた野菜畑)の真ん中に屋根が建てられていて、そこにすでに基礎が出来上がっていたオーブンがありました。



粘土、砂、水を混ぜる作業。手作業で混ぜる為にこうやってシートをうまく使ってます。


ざっくり混ざったら、足で踏み込みます。長靴がなければ、素足で!

 ワラを混ぜてよく混ぜます。

土台をミストで湿らせてから、コブを揉み込んでいきます。しっかり刷り込まないと剥がれてしまうので、手加減が慣れないと難しい。


木っ端を使って表面を慣らすとツヤっとしてきます。

最初の写真からの経過。

朝一からコブの乾燥を促すためにずっと空焚きしていたのですが、思いがけないことに早速ピザを焼きました!材料が揃ってないので、生地を広げるのはオリーブオイルのボトルで、焼くときにスライドさせるのはダンボールで、そして取り出すのはなんとノコギリ!笑


 いかにも制作者たちの賄いぽさを感じますね!
インスタントの生地にもかかわらず、秒速で焼きあがるのでクラストがバブリーで美味しかった!

この後、ドーム状のオーブンの上を飾るデザインを話し合い、制作が続きました。来週は仕上げにかかるので、また行きます。

アースオーブンの隣に位置するコブのベンチがとっても素敵。こちらもバーンハードさん講師の作品だそうです。屋根の多肉植物、雨水をタンクに貯められるようにしてる仕組みが素晴らしい!


バーンハードさんのウェブサイトに、今後のイベント情報が記載されています。
http://www.bernhardmasterson.com

2015年4月14日火曜日

ポートランド地域名の由来

住所には記載されないけど、日常的に広く知れ渡っているポートランドの地域名。それにまつわる面白い記事を見つけたので、かいつまんで紹介します。


⚪︎パールディストリクト(Pearl District)

ダウンタウンの北側に位置し、オシャレなお店やギャラリー、年代物のアパートから高級マンション(コンドー)が立ち並ぶ地区です。本来工業地帯だったのが70年代にアーティストのスクワット(廃墟の倉庫に住み込んでアート活動をすること)から始まり、アーティストやディベロッパーたちによって今の様に発展しました。
パールの由来は2つあり、かつてギャラリーのオーナーがこの地区をオイスターから稀に見つかるパールみたいだと言ったこと(オイスターは西海岸の産物ですね)、彼の友人で貧しい人たちのために世界中から献金を募る活動をしているエチオピア人聖職者の名前がパールだったことも関係してるようです。


⚪︎アルファベットディストリクト(Alphabet District)

ノースウエスト全般の地域のことで、実際はパールディストリクトもこの中に含まれます。東西に走るバーンサイド(Burnside)が北と南の地域を分け、そこから北に向かってウィルソン(Wilson)までABC順に通り名が付いているので、土地勘が全くなくてもとても分かりやすい。他の主な地域名や通り名と同様に、著名人の名前が付けられています。ここぞポートランド的!なのが、アメリカ人にはドラえもん的に人気?のアニメ、シンプソンズの作者のマット・グローニング氏がポートランド出身なので、キャラクター名が幾つか引用されています。


⚪︎サニーサイド(Sunnyside)

ダウンタウンからほど近く、サウスイースト地区に位置し、ビクトリアン様式の大きくてカラフルな家が並ぶ住宅街です。前庭の植物も家によって様々で色とりどり、散歩するだけでとても楽しい地域。サニーサイドって素敵な名前ですが、雨が多くどんよりした日が多いポートランドで皮肉ったか、影の中の光を表現したかったかですね。


⚪︎モンタヴィラ(Montavilla)
サウスイースト地区のテイバー山(ダウンタウンが見渡せる小山で公園になっている)の先の地域で、1890年代には路面電車が通っていました。行き先の看板に、マウントテイバーヴィレッジを略して表記されていたのがマウントタヴィラ…それがいつの間にかモンタヴィラ。なんかこういう口頭伝承間違いみたいな、変化した地名、日本にもあった気がとてもするのですが、思い出せないな。

Streetcars running through Mount Tabor Village, as it was known in the 1890s, abbreviated it "Mt. Ta. Villa" on their destination signs. Later that became "Monta.Villa," which evidently had a nice ring to it because residents adopted it as the official name.


⚪︎ポーツマス/ポーツマウス(Portsmouth)

ノース地区でわたしの家の地域です。商店が幾つかあるケントンと北の端っこのセントジョーンズの間であるためあまり広く知れ渡っている地名ではないですが、ポーツマス通りを中心とした住宅街を指します。やはりわたしは歴史で習ったポーツマス条約がまず浮かんでしまいますね。こちらのポーツマスはニューハンプシャー州の都市ですが。
1880年代になんとポーツマス市にしようとする計画があったものの、失敗に終わったそう。ウィラメット川の港(port)がすぐそこで、かつては船で商業が発展していたのでPortlandのmouthだからPortsmouthと、なるほど納得なネーミングですね。


2015年4月12日日曜日

今一番クールな都市型農園!



アーバンファームコレクティブ(UFC)はポートランドのノースイースト地区を中心に2009年から始まった非営利団体で、現在は15ヶ所以上の住宅地の裏庭などに拡大して野菜や果物を育てています。そのガーデンで働く人・ウェブサイトなど事務仕事に携わる人は収穫された野菜を報酬として受け取れる、労働と物品交換システム(=バーター制度)で成り立っているんです。後で詳しく説明しますが、お金をほとんどかけずに運営できてる仕組みって、理想的すぎてスゴイ!

ガーデンはそれぞれ場所別にマネージャーが配属され、毎年葉物野菜だったり根菜だったり主要栽培のテーマが決められ、ガーデンのデザインや栽培方法はマネージャーごとのメソッドに基づいて持続可能な農法で進められます。ポートランドでは当たり前すぎてもはや強調することもない、化学農薬は使わず環境に配慮したオーガニック農法である事は基本中の基本。ガーデンは土に鉛が含まれていないか事前に検査されてもいます。コンポストを設けるのもルールのひとつで、雨水を活用したり、鶏やヤギを飼っているガーデンもあります。

去年の夏にPedalpaloonzaという自転車イベントの中で、ホームブリュー&ガーデンツアーというのに参加したのですが、内訳はUFCのガーデンツアーだったのでそれがそもそもUFCを知ったキッカケ(持ち寄った手作りビールを飲みかわしながら)。
これでもダウンタウンから車で5分ほどの、めっちゃ住宅地です


研究過程も概要の一部なので、マネージャーは工夫を凝らして実験してるのも面白い。あるガーデンではポートランドの動物園からゾウなど動物の排泄物を引き取り、それを堆肥にして去年はトマトが大豊作だったとか。動物の肥やしは窒素が豊富に含まれるので、トマト栽培にはもってこいだからなるほどな話。ガーデンベッドに蒔いてからしばらくはとてつもなくクサかったそうですが。。  
毎年こんな感じで冬の終わりに欲しい人に提供してるそう。荷台のついたトラックさえあれば、無料!興味ある方はどうぞ笑。Zoo Doo


コミュニティガーデンとの違いは、コミュニティガーデンは自分のスペースで自分で食べる野菜を育てるのに対し、UFCは近所のガーデンでご近所さんたちと一緒に野菜を育てるので、地域コミュニティの発展にも繋がりますね。


非営利ということで、ガーデンや労働力を限りなく金銭間のやり取りなしでやり繰りしているところがすごい。例えば、OSALTという農場を委託出来る組織から土地を無償で借り、持続可能な菜園の研究や教育の場として活用したり、建設業の見習生に授業の一部としてガーデンベッドや用具置き場を作ってもらうなど。うちの庭を提供します!って人には、使う分の土地の税金が控除され賠償責任保険に加入出来るという保証が付く。


わたしは今月からボランティアを始めました。場所はUFCとしては開拓中のポートランド北区。土地の所有者兼マネージャーは去年引っ越したばかりで、冬の間にコンクリートを剥がして菜園スペースを作ったそうです。この看板は先週立ったばかり。
黒い部分はチョークボード。近所の住民にアイキャッチ!

出来立てホヤホヤ、野菜やハーブを植えたばかりのベッド。夏には緑と色とりどりの花で景色が全く違うはず。


マネージャーは果樹のエキスパートで教育者でもあり、他のサスティナブルな組織とのコネクションも強く、学ぶことが豊富にあって話がとっても面白い。ガーデンベッドには葉物野菜とブロッコリーなどが植え替えられたばかりで、これから柿など果物の若い木を植え替えたり、雨水タンクに繋げるトイを付け替えたり、庭の一角の古いメープルの木にツリーハウスを作る計画もあるそう。受粉蜂のメイソンビーと蜂蜜が採れる蜂もこれから入手するそうで、初めてのことばかりでとっても楽しみ!

あると大重宝するグリーンハウス。粗大ゴミから拾ってきたそう。使えるものはなんでも直して使う!

ポートランドで鶏を飼うのは珍しくはない光景


2015年2月19日木曜日

ポートランド誌 無料アプリ

ウィラメットウィークというポートランドの週間フリー新聞があり、音楽・映画・食といったホットなカルチャーネタから政治経済に至るまで、幅広い分野の最新ローカル情報満載。マーキュリーという似た様なフリー新聞もあるのですが、そちらはカルチャー・芸能中心でわたしの贔屓はウィラメットウィーク。

留学当初から英語の勉強×今週のライブ探しに毎週欠かさず目を通しています。街のあちこちに新聞ボックスが設置されていて、トピック内容によっては貰おうと思ったら空っぽだったーということもたまにあり、家で確実にチェックできるのが無料アプリ。去年しばらく不具合がありましたが、今年1月にアップロードされて見やすくなりました。
毎週水曜日(日本時間で毎週水曜日から木曜日に日付が変わる頃)に更新されるので、ポートランドの一番ホットな情報、英語教材に載ってないようなローカルな英語の学習に、興味ある人は是非。

iTunesからダウンロードするか、こちらのリンクからどうぞ:
http://www.appjenny.com/iOS/App/460932755/wehaa.willametteweek

この表紙は前号のもの。今時のポートランドを愛する27の理由というタイトルで、実際ここ最近話題になっている事柄や、日本でポートランドブームになっていることも触れられてるし、ユーモアに富んでいて面白い。


2015年1月26日月曜日

霧の街、ポートランド



冬は特に、ポートランドは年間を通して霧が濃く、目の前の家も霞んでしまうほど。

日曜日、夫と自転車でブランチを食べに行く途中の道。この道路の向こうは盆地になっていて工業地帯なのですが、霧でホワイトアウト。この工業地帯を右手にしたバイクレーンを走ってると、まるで雲の中にいるみたいでした。標高は全然高くはないんですけどね。


<ポートランド的小話>
お隣さんと立ち話。ライトのようなものを小脇に抱えていたので聞いてみると、鶏を飼う用の遠赤ライトだそう。ポートランドは街中の庭で鶏を見かける。放し飼いにしてる人たちがほとんどで、新鮮な卵が取れるのはもちろん、ナメクジをつついてくれるのでガーデニングをしてる人たちには嬉しい働きもの。でもコヨーテには気をつけて!なんとポートランドではコヨーテが結構頻繁に出没するのですが、鶏たちには天敵なのです。こんな井戸端会話が、東京からやってきたわたしにはいつまでも新鮮に感じますね〜。

2015年1月17日土曜日

ゴミかそれともコンポストか。


ポートランドの北区、St. john'sのカフェの前の光景。コーヒークズを道端に投棄して…!とも見えますが、コーヒークズは酸性度の高い堆肥になるのでオーガニックなコンポストとして再利用できるため、歩道の植垣に無造作に積んでいる、ということです。
以前庭のブルーベリーの木の手入れ方法を調べていた時に、ブルーベリーは特に土の酸性度を高くしないといけないので、そのオーガニックな対策法の一つとしてコーヒークズを撒く、というのを知ったのでした。さらに、アムステルダムのカフェではコーヒークズの再利用に、キノコ栽培セットを売り出して好評らしいという記事も見かけたり。こちらのカフェはどうするのでしょうね。

まあ見た目があんまり綺麗じゃないので、もう少し外観に気を使ってほしいものですが、これを眉をひそめて通りすがるか、エコなカフェと思ってコーヒーを一杯頂くか。

2015年1月8日木曜日

道端アート



夜住宅街を自転車に乗っていたらとある家の前で発見、通り過ぎたけど引き返してパチリ。
プラスチックのコップをつなげて、クリスマスライトを仕込んだライトオブジェ。家の中に吊るして住人だけで楽しまず、通行人とシェアしてるのがなんともステキ!

2014年12月16日火曜日

ポートランド最大級クラフト展

ポートランドといえばクラフトといっても過言でないくらい、近年メイドインポートランドのクラフト作家がどんどん増えて、街には新しいクラフトショップが激増しています。
ほとんどの作家は自宅で作品を作り、ポートランドのお店に委託したり、Etsyなどのオンラインショップで売っているよう。そんな作家たちが集結したクラフトフェア、クラフティワンダーランドに行ってきました。クラフティワンダーランドとは、元々その名前でダウンタウンに店舗を構えるクラフトショップ。このフェアの場所はコンベンションセンターといってポートランド中心部に位置し、オレゴン州で一番大きい展示場。それだけで行く前から期待大。入場料が無料なのも嬉しい。




オレゴン州中心に西海岸で制作するアーティスト達の、300近いベンダー数。12月半ばのクリスマスギフト購入客をターゲットにした時期のため、たくさんのお客さん達でごった返していました。





一番多いと感じたのは、ジュエリーのブース。真鍮やシルバーといった手頃な価格帯の金属と、原石に近い自然な形の天然石を組み合わせたのが今年流のよう。
イラスト作品も多く、動物が描かれた温かみのある色彩が主流。どこでも見かけたのがブルドッグの絵!笑 ネット画像でも最近よく見かけるので、これも今年のトレンドかと。
セラミックや木工のアーティストも、ほとんどが自然からインスパイアされた作品が中心なのが、とってもポートランドらしいところ。
ホットソースやトフィー屋さんなど食品のブースもちらほら。中でもキャラメル・トフィーのお店を出していた女性が7月に参加した保存食交換会で会った方で、バター&スモークアーモンドトフィーを試食したら絶品だったので、クリスマスギフトにお買い上げ。彼女と話していたら、その会に参加していた他の2人もブース出してるわよとのこと。さすがポートランド、クリエイター率高い!

ほんわりした色彩と世界観の絵に釘付けになって顔を見上げたら、そのブース内にいたのが友達だったなんてことも。APAKという名前で、夫婦で活動されてるのがなんともステキ。

毎年年末に買っているカレンダーの作家も出店していて、好きなアーティストに直接会って話ができたのも嬉しかったこと。

子供たちが出展しているコーナーも設けられていたのがさすが。



ビーワックスでチャームを作って売っていた男の子は、制作時間によって値段が違う旨をしっかり説明してくれたこと、自作の魔法の杖をガラスケースにディスプレイして売っていた子は、一つ一つペイントや飾りの違いを教えてくれ、子供たちのプレゼン力にひしひしと感心しました。

自分の仕事につなげる市場調査とクリスマスギフト獲得も兼ね、ゆっくり3周くらいしてたらあっという間に4時間近く経っていました。笑

2014年12月12日金曜日

巨大ガラクタ倉庫

グッドウィルといって全米に展開する、ドネーションされた中古品を販売する最大手の会社で、障害者の雇用を積極的に請け負っていたりします。ポートランド内にもあちこちにグッドウィルの支店があり、服から食器から家具からあらゆる掘り出し物に出会って、生活にはかなり役立っているところ。




ポートランダーからThe Binsと呼ばれている、グッドウィルのアウトレットがポートランドの南部、ミルウォーキーエリアにあります。ここは大型スーパー並みのサイズで、グッドウィルの支店から売れ残った品物を回収し、激安の量り売り。だだっ広い倉庫内に延々と連なるbins(大きなコンテナ)、それを囲んで漁る人々。初めて行くと、異様な光景に圧倒されます。異様さだけでなく、汚れたシーツや下着、片方だけの靴、パーツが揃ってない電子機器、取っ手のない鍋ブタ… こんなもの誰が要るの??と思ってしまうガラクタが勢ぞろいのありさま。



家族が多く生活がかかっていたり、バーコードを読み取ってるプロだったり殺気立っている人たちも多くとても気軽に写真が撮れる気がしなかったので、写真はネットから拾いました。

1パウンド=$1.59から、例えば前回行った時はインド製の新品の毛糸の靴下とリメイクに使う枕カバーがたいした重量じゃなかったのでなんと1ドル以下笑。過去にはクリスマスライトを手に入れて、現在も問題なく使ってます。

ハロウィン前はコスチューム探しで一年のうち一番混雑する時期なので、レジは長蛇の列。先日は知り合いのミュージシャンに出くわしたので、実験音楽的なプロジェクトをやっている人たちにも、掘り出し物探しに良さそう。

誰かにとってガラクタでも他の誰かの宝物、と思っているので、わたしは近くに寄った際は必ず寄っています。




2014年12月7日日曜日

ピーコックレーン

サンクスギビングが終わると、街は一気にクリスマスモード。サンクスギビングデーからの連休中にクリスマスの飾り付けを済ます家庭は多く、街角の空き地でツリーを売る光景に出くわします(ちなみにオレゴン州はアメリカ国内のクリスマスツリー生産量一位)。

日が暮れてからの帰宅路にあちこちでイルミネーションが増え、華やかなこと!
そんな家々のイルミネーションがピーコック通りの近所同士で競うように盛り上がり、観客が集まりだして一般公開されるようになったのがピーコックレーン。今年は12月15日から31日までの公開です。

古いですが2010年と2011年の写真。毎年ライトの数が増えて飾り付けがバージョンアップしてるので、今年はもっともっと派手になってると予想。


車内から観戦する車、歩行者よりゆっくり。


売り出し中の家。「グリンチ (クリスマスのキャラ)と一緒に住みたい?」






この周辺、道路が激混みになるので、バスや車で付近まで行って、数ブロック歩くのがベスト。バスも渋滞にはまって帰りに何十分も寒い中待つハメになるので(経験済み)、近くの停留所は避けること。

この時期、オフィスビルのライトも赤と緑に変えるところが多く、遠目でダウンタウンの景色を見ると信号の色までクリスマス色に思えてくるのでした笑。

2014年12月2日火曜日

ソービーアイランド 秋の風景

Sauvie Island、ソービーアイランドはポートランド中心から北に車で20分ほどのところに位置し、農業が盛んです。
夏の終わりにはコーンメイズといってトウモロコシを迷路状に植えた畑で遊べたり、ハロウィン前にはパンプキンを買いに来る人々で賑わいますが、それを過ぎると観光客がガラッと減り、静かな島に戻ります。
11月後半に行ったとき、売れ残って畑に置き去りにされた一面のパンプキン。推測するに、どうしようもなく放置してるのではなく実はこのまま土に還して種は来年芽がでるというサイクルなのだろうかと思わせるわたしの思考は、ポートランド付いてきたものだなぁと思ったり。



他に観光というと、ビーチ(といっても海ではなく川ですが)遊びやハンティング、バードウォッチングが主流。コットンウッドの森と湖にいろいろな種類の野鳥が集まり、この時期は白鳥が北のアラスカやカナダから渡ってくると聞きやってきましたが、少し時期が早すぎたのか白鳥は肉眼では見れませんでした。年を超えた頃がピークなのかも。

その代わりサギが何羽かとキツツキ、何千羽ものガチョウの大群に出くわしました。
ガチョウの群れが次から次へと芝生に降り立ったかと思ったら、突如一斉に飛び立ったときの驚きといったら!
スイフトという煙突に鳥たちが吸い込まれていくショーがあるのですが、それとは違った迫力でした。






サンクスギビングパーティ 2014

アメリカに来る前、冗談半分に「ホームパーティ留学」も理由の一つだと一部の友達に公言していましたが、それがほぼ現実となって完成形に近づいたのが今年ののサンクスギビングパーティ。


サンクスギビングの祝日(11月の第4木曜日)は日本には馴染みがないけど、アメリカでは日本のお正月と置き換えられるように、伝統的な料理を家族で囲み、温かい平和な時間を過ごすというのが一般的。
クリスマスはー?と思うかもしれないけど、クリスマスは宗教性が絡んでくるので多国籍の人種と宗教観が混ざり合ったアメリカでは誰にでも当てはまるわけではなく(事実公共機関では年々増してホリデーという単語に置き換えられている)、誰でも祝えるのはサンクスギビングデーなのです。
クリスマスとサンクスギビングをどちらもお祝いする人たちの中でも、どっちに重点を置くかはその人や家族の習慣次第でそれぞれ。実家を離れた人がお盆かお正月のどちらに帰ろうかというのと似た感覚ですね。
日本と同様に様々な理由で帰省しない組がわたしも含め周りには多いので、そんな輩を集めて持ち寄りホームパーティの集大成的に発展したのが今年のサンクスギビングデーでした。帰省しない理由というのも単純にクリスマス期間に帰省するからだったり、ある夫婦は共に孤児院育ちで実家が無いという実態もあるのが、アメリカの複雑な家庭環境を浮き彫りにしているところ。

ともかく、毎週会うような友達中心でサンクスギビングパーティというのがアメリカに来てからわたしは3回目で、年々子供が増えたり、友達のお母さんが登場したりと規模が広がり、それこそ自分を取り巻く大家族となっている。そして男女関係なく料理上手なのでスーパーで買ってきたケーキなんてのは一切無い上、みんな普段のホームパーティをはるかに超えた張り切り様だったのでした。

去年と同じく、前々日の夜から大きなターキーをドミニカ系アメリカンの友達がビターオレンジ(橙)やドミニカンなスパイスで塩水漬けにするところからスタート。




当日の料理 ー
8kg超えのローストターキーとグレービーソース、エンパナーダというヒスパニックなミートパイの揚げ物、ポーチェッタという豚肉料理、ローストビーフと牛骨髄のソース、ハムのラム酒煮込み、マスカルポーネマッシュポテト、ポテトとチーズのグラタン、葉物野菜の煮込み、ローストインゲンマメとガーリック、ブロッコリ炒め、サラダ、手作りパンとハーブのバター

デザート ー
アップルパイ、ピーカンナッツとパンプキンのパイ、フルーツゼリー、チーズケーキ、アフリカンなチーズケーキ的なもの、フルーツサラダ、クッキー

ドリンク ー
自家製スタウトビール、一年寝かせたウィンターエール、他ビール、ワイン・ロゼ数種類

主要は伝統に沿ったラインナップですが、例えばパンプキンパイをピーカンナッツフィリングと二層にするなど、個々工夫を凝らしてます。ぜーんぶ美味しくて、でも大量のメニューの食べ放題なので笑、どれもほんの一口ずつお皿に取りました。


この見事な焼き色!

ターキーを切り分けるまでが担当者の役割。(去年とほぼ同じ写真笑)

ハムのラム酒煮込み。お茶目な飾り付け!

毎年お約束のアップルパイ

揺らした時のぷるんぷるんさまで完璧なフルーツゼリー
と、二層で贅沢なチーズケーキ

テーブルいっぱいのデザート!


感激した超ポートランド的エピソード一つ。
友達の友達の陶芸家の方がパーティに来て手作りのパンとハーブのバターがとおっても美味しく、彼女が帰り際にバターのお皿を返さなきゃと引き止めると、それあなたへギフトよ、と。表が水色の釉薬で裏にはお皿いっぱいにお花が彫ってありウットリするようなデザイン。こんな粋で気前のいい人になりたいと思いました。


最初の"ホームパーティ留学"の話に戻ると、晴れの続く夏場は週1以上(時に3日連続!)で友達とバーベキューし、外でバーベキューできない季節でもひと月に数回は自分の家や友達宅でご飯を一緒に食べる機会があり、語学学校に行かずとも英語力はほとんどホームパーティで鍛えられてるとも言える。特に大勢で集まるより、4〜6人のグループだと全員と話さないわけにはいかないので、誰とでも会話ができるコミュニケーション力も必要。

何より、美味しいものを囲んでの会話ってのは一番取っ付きやすい内容でもあるから、英会話初心者でもこれ美味しーね、どうやって作ったの、からの会話は広がりやすい。
文化の違いで食材が違ったり、レシピを交換したり、料理好き同士ならなおさら話は盛り上がる。話のタネがないと何を話していいか分からないような相手でも、(あなたの作った)これ美味しい!の一言でありがとうと微笑み返してくれるとホッとする。お酒も入ってくると細かい文法を気にするより伝えたいことの方が優先して英語も流暢になってきて、聞いてる相手がそうそうその通り!って同感された時の嬉しさといったらない。

そしてホームパーティをホストしていると、集中してできる一対一の会話だけでなく、目線の先でグラスはどの棚かなーと探してる人に気付いたり自分が料理をしながら周りの会話に加わったりなんかが必要になってくる。これが日本語同士なら大したことがないことでも、"ながら聞き"の聞き取り力はまだまだ難しい。
でも少しずつ、前回よりちょっとマシと思える状況が続けば、すごくゆっくりだけど確実に前進しているはず。一年前の自分と比べれば、ちょっとマシがだいぶマシになる。そんな小さな変化の積み重ね。

20人以上集まった今年のサンクスギビングパーティでは、すべての人と話せなくて気も使いきれないのが現状で今後の改善点だけど、みんながお腹も満足感もいっぱいで帰って行った時の笑顔に、居心地のいい空間を作るおもてなしができたかなと思えたのでした。