2015年4月12日日曜日

今一番クールな都市型農園!



アーバンファームコレクティブ(UFC)はポートランドのノースイースト地区を中心に2009年から始まった非営利団体で、現在は15ヶ所以上の住宅地の裏庭などに拡大して野菜や果物を育てています。そのガーデンで働く人・ウェブサイトなど事務仕事に携わる人は収穫された野菜を報酬として受け取れる、労働と物品交換システム(=バーター制度)で成り立っているんです。後で詳しく説明しますが、お金をほとんどかけずに運営できてる仕組みって、理想的すぎてスゴイ!

ガーデンはそれぞれ場所別にマネージャーが配属され、毎年葉物野菜だったり根菜だったり主要栽培のテーマが決められ、ガーデンのデザインや栽培方法はマネージャーごとのメソッドに基づいて持続可能な農法で進められます。ポートランドでは当たり前すぎてもはや強調することもない、化学農薬は使わず環境に配慮したオーガニック農法である事は基本中の基本。ガーデンは土に鉛が含まれていないか事前に検査されてもいます。コンポストを設けるのもルールのひとつで、雨水を活用したり、鶏やヤギを飼っているガーデンもあります。

去年の夏にPedalpaloonzaという自転車イベントの中で、ホームブリュー&ガーデンツアーというのに参加したのですが、内訳はUFCのガーデンツアーだったのでそれがそもそもUFCを知ったキッカケ(持ち寄った手作りビールを飲みかわしながら)。
これでもダウンタウンから車で5分ほどの、めっちゃ住宅地です


研究過程も概要の一部なので、マネージャーは工夫を凝らして実験してるのも面白い。あるガーデンではポートランドの動物園からゾウなど動物の排泄物を引き取り、それを堆肥にして去年はトマトが大豊作だったとか。動物の肥やしは窒素が豊富に含まれるので、トマト栽培にはもってこいだからなるほどな話。ガーデンベッドに蒔いてからしばらくはとてつもなくクサかったそうですが。。  
毎年こんな感じで冬の終わりに欲しい人に提供してるそう。荷台のついたトラックさえあれば、無料!興味ある方はどうぞ笑。Zoo Doo


コミュニティガーデンとの違いは、コミュニティガーデンは自分のスペースで自分で食べる野菜を育てるのに対し、UFCは近所のガーデンでご近所さんたちと一緒に野菜を育てるので、地域コミュニティの発展にも繋がりますね。


非営利ということで、ガーデンや労働力を限りなく金銭間のやり取りなしでやり繰りしているところがすごい。例えば、OSALTという農場を委託出来る組織から土地を無償で借り、持続可能な菜園の研究や教育の場として活用したり、建設業の見習生に授業の一部としてガーデンベッドや用具置き場を作ってもらうなど。うちの庭を提供します!って人には、使う分の土地の税金が控除され賠償責任保険に加入出来るという保証が付く。


わたしは今月からボランティアを始めました。場所はUFCとしては開拓中のポートランド北区。土地の所有者兼マネージャーは去年引っ越したばかりで、冬の間にコンクリートを剥がして菜園スペースを作ったそうです。この看板は先週立ったばかり。
黒い部分はチョークボード。近所の住民にアイキャッチ!

出来立てホヤホヤ、野菜やハーブを植えたばかりのベッド。夏には緑と色とりどりの花で景色が全く違うはず。


マネージャーは果樹のエキスパートで教育者でもあり、他のサスティナブルな組織とのコネクションも強く、学ぶことが豊富にあって話がとっても面白い。ガーデンベッドには葉物野菜とブロッコリーなどが植え替えられたばかりで、これから柿など果物の若い木を植え替えたり、雨水タンクに繋げるトイを付け替えたり、庭の一角の古いメープルの木にツリーハウスを作る計画もあるそう。受粉蜂のメイソンビーと蜂蜜が採れる蜂もこれから入手するそうで、初めてのことばかりでとっても楽しみ!

あると大重宝するグリーンハウス。粗大ゴミから拾ってきたそう。使えるものはなんでも直して使う!

ポートランドで鶏を飼うのは珍しくはない光景


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