2014年12月7日日曜日

ピーコックレーン

サンクスギビングが終わると、街は一気にクリスマスモード。サンクスギビングデーからの連休中にクリスマスの飾り付けを済ます家庭は多く、街角の空き地でツリーを売る光景に出くわします(ちなみにオレゴン州はアメリカ国内のクリスマスツリー生産量一位)。

日が暮れてからの帰宅路にあちこちでイルミネーションが増え、華やかなこと!
そんな家々のイルミネーションがピーコック通りの近所同士で競うように盛り上がり、観客が集まりだして一般公開されるようになったのがピーコックレーン。今年は12月15日から31日までの公開です。

古いですが2010年と2011年の写真。毎年ライトの数が増えて飾り付けがバージョンアップしてるので、今年はもっともっと派手になってると予想。


車内から観戦する車、歩行者よりゆっくり。


売り出し中の家。「グリンチ (クリスマスのキャラ)と一緒に住みたい?」






この周辺、道路が激混みになるので、バスや車で付近まで行って、数ブロック歩くのがベスト。バスも渋滞にはまって帰りに何十分も寒い中待つハメになるので(経験済み)、近くの停留所は避けること。

この時期、オフィスビルのライトも赤と緑に変えるところが多く、遠目でダウンタウンの景色を見ると信号の色までクリスマス色に思えてくるのでした笑。

2014年12月2日火曜日

ソービーアイランド 秋の風景

Sauvie Island、ソービーアイランドはポートランド中心から北に車で20分ほどのところに位置し、農業が盛んです。
夏の終わりにはコーンメイズといってトウモロコシを迷路状に植えた畑で遊べたり、ハロウィン前にはパンプキンを買いに来る人々で賑わいますが、それを過ぎると観光客がガラッと減り、静かな島に戻ります。
11月後半に行ったとき、売れ残って畑に置き去りにされた一面のパンプキン。推測するに、どうしようもなく放置してるのではなく実はこのまま土に還して種は来年芽がでるというサイクルなのだろうかと思わせるわたしの思考は、ポートランド付いてきたものだなぁと思ったり。



他に観光というと、ビーチ(といっても海ではなく川ですが)遊びやハンティング、バードウォッチングが主流。コットンウッドの森と湖にいろいろな種類の野鳥が集まり、この時期は白鳥が北のアラスカやカナダから渡ってくると聞きやってきましたが、少し時期が早すぎたのか白鳥は肉眼では見れませんでした。年を超えた頃がピークなのかも。

その代わりサギが何羽かとキツツキ、何千羽ものガチョウの大群に出くわしました。
ガチョウの群れが次から次へと芝生に降り立ったかと思ったら、突如一斉に飛び立ったときの驚きといったら!
スイフトという煙突に鳥たちが吸い込まれていくショーがあるのですが、それとは違った迫力でした。






雪ハイキング

ヘッジホッグという冬がシーズンのキノコが採れないかなぁと期待してマウントフッドに向かうと、麓からうっすらと雪に覆われ、高度が増すにつれ積雪量は増えるばかり。

ポートランド中心部から車で40分ほど走るとこの風景。マウントフッドはオレゴン富士とも言われるけど、陰影がくっきりしててっぺんが尖ったシャープな図は、やっぱり違う。




夏以外はひと月に数回しか晴れの日がないノースウエストの気候で、完璧な晴天に見舞われた昨日、降ったばかりのサラサラ雪道のトレイル。

車道からトレイルにかけての道の両脇に立ち並ぶ木々が、まるでホンモノのクリスマスツリー!と、チープな表現だけどそう思うしかなかった。でもほんとうに美しい、真っ白と真っ青と深緑。



たまにオレゴン杉のてっぺん辺りに吹き荒れる風が、粉雪を舞い散らせる。


積もった雪からひょっこり顔を出してるキノコたち。見つけたキノコはこれだけ。完全に凍結。




完全防水のハイキングシューズじゃなかったから少し浸水してしまった。服装は万全だった上に雪の湿度のおかげで、氷点下のハイキングもあったかく感じた。
雪のハイキング、また行きたいな。










サンクスギビングパーティ 2014

アメリカに来る前、冗談半分に「ホームパーティ留学」も理由の一つだと一部の友達に公言していましたが、それがほぼ現実となって完成形に近づいたのが今年ののサンクスギビングパーティ。


サンクスギビングの祝日(11月の第4木曜日)は日本には馴染みがないけど、アメリカでは日本のお正月と置き換えられるように、伝統的な料理を家族で囲み、温かい平和な時間を過ごすというのが一般的。
クリスマスはー?と思うかもしれないけど、クリスマスは宗教性が絡んでくるので多国籍の人種と宗教観が混ざり合ったアメリカでは誰にでも当てはまるわけではなく(事実公共機関では年々増してホリデーという単語に置き換えられている)、誰でも祝えるのはサンクスギビングデーなのです。
クリスマスとサンクスギビングをどちらもお祝いする人たちの中でも、どっちに重点を置くかはその人や家族の習慣次第でそれぞれ。実家を離れた人がお盆かお正月のどちらに帰ろうかというのと似た感覚ですね。
日本と同様に様々な理由で帰省しない組がわたしも含め周りには多いので、そんな輩を集めて持ち寄りホームパーティの集大成的に発展したのが今年のサンクスギビングデーでした。帰省しない理由というのも単純にクリスマス期間に帰省するからだったり、ある夫婦は共に孤児院育ちで実家が無いという実態もあるのが、アメリカの複雑な家庭環境を浮き彫りにしているところ。

ともかく、毎週会うような友達中心でサンクスギビングパーティというのがアメリカに来てからわたしは3回目で、年々子供が増えたり、友達のお母さんが登場したりと規模が広がり、それこそ自分を取り巻く大家族となっている。そして男女関係なく料理上手なのでスーパーで買ってきたケーキなんてのは一切無い上、みんな普段のホームパーティをはるかに超えた張り切り様だったのでした。

去年と同じく、前々日の夜から大きなターキーをドミニカ系アメリカンの友達がビターオレンジ(橙)やドミニカンなスパイスで塩水漬けにするところからスタート。




当日の料理 ー
8kg超えのローストターキーとグレービーソース、エンパナーダというヒスパニックなミートパイの揚げ物、ポーチェッタという豚肉料理、ローストビーフと牛骨髄のソース、ハムのラム酒煮込み、マスカルポーネマッシュポテト、ポテトとチーズのグラタン、葉物野菜の煮込み、ローストインゲンマメとガーリック、ブロッコリ炒め、サラダ、手作りパンとハーブのバター

デザート ー
アップルパイ、ピーカンナッツとパンプキンのパイ、フルーツゼリー、チーズケーキ、アフリカンなチーズケーキ的なもの、フルーツサラダ、クッキー

ドリンク ー
自家製スタウトビール、一年寝かせたウィンターエール、他ビール、ワイン・ロゼ数種類

主要は伝統に沿ったラインナップですが、例えばパンプキンパイをピーカンナッツフィリングと二層にするなど、個々工夫を凝らしてます。ぜーんぶ美味しくて、でも大量のメニューの食べ放題なので笑、どれもほんの一口ずつお皿に取りました。


この見事な焼き色!

ターキーを切り分けるまでが担当者の役割。(去年とほぼ同じ写真笑)

ハムのラム酒煮込み。お茶目な飾り付け!

毎年お約束のアップルパイ

揺らした時のぷるんぷるんさまで完璧なフルーツゼリー
と、二層で贅沢なチーズケーキ

テーブルいっぱいのデザート!


感激した超ポートランド的エピソード一つ。
友達の友達の陶芸家の方がパーティに来て手作りのパンとハーブのバターがとおっても美味しく、彼女が帰り際にバターのお皿を返さなきゃと引き止めると、それあなたへギフトよ、と。表が水色の釉薬で裏にはお皿いっぱいにお花が彫ってありウットリするようなデザイン。こんな粋で気前のいい人になりたいと思いました。


最初の"ホームパーティ留学"の話に戻ると、晴れの続く夏場は週1以上(時に3日連続!)で友達とバーベキューし、外でバーベキューできない季節でもひと月に数回は自分の家や友達宅でご飯を一緒に食べる機会があり、語学学校に行かずとも英語力はほとんどホームパーティで鍛えられてるとも言える。特に大勢で集まるより、4〜6人のグループだと全員と話さないわけにはいかないので、誰とでも会話ができるコミュニケーション力も必要。

何より、美味しいものを囲んでの会話ってのは一番取っ付きやすい内容でもあるから、英会話初心者でもこれ美味しーね、どうやって作ったの、からの会話は広がりやすい。
文化の違いで食材が違ったり、レシピを交換したり、料理好き同士ならなおさら話は盛り上がる。話のタネがないと何を話していいか分からないような相手でも、(あなたの作った)これ美味しい!の一言でありがとうと微笑み返してくれるとホッとする。お酒も入ってくると細かい文法を気にするより伝えたいことの方が優先して英語も流暢になってきて、聞いてる相手がそうそうその通り!って同感された時の嬉しさといったらない。

そしてホームパーティをホストしていると、集中してできる一対一の会話だけでなく、目線の先でグラスはどの棚かなーと探してる人に気付いたり自分が料理をしながら周りの会話に加わったりなんかが必要になってくる。これが日本語同士なら大したことがないことでも、"ながら聞き"の聞き取り力はまだまだ難しい。
でも少しずつ、前回よりちょっとマシと思える状況が続けば、すごくゆっくりだけど確実に前進しているはず。一年前の自分と比べれば、ちょっとマシがだいぶマシになる。そんな小さな変化の積み重ね。

20人以上集まった今年のサンクスギビングパーティでは、すべての人と話せなくて気も使いきれないのが現状で今後の改善点だけど、みんながお腹も満足感もいっぱいで帰って行った時の笑顔に、居心地のいい空間を作るおもてなしができたかなと思えたのでした。


2014年11月7日金曜日

オレゴン州の住民投票について

一年前の投票では反対者多数で否決だったオレゴン州の大麻合法化が、11月4日にとうとう可決されました。実際に施行されるのは来年の7月から。このサイトのニュースの見出しにもある、ワシントン州の銃規制の強化策が可決というのも、アメリカ内で先陣を切っていてこれからの展開に注目したいところ。

市民一人一人の意見が反映し多数決で法律が改正されるという、当たり前のことが当たり前に行われているアメリカのリベラルさには感心。

大麻の合法化のメリットは、警察が違法所持者の逮捕に労力とお金を浪費しないことや、そもそも麻薬というカテゴリでなく嗜好品という認識が広まっていることだったりする。その手の専門家の友達が、妊婦への心身安定に役立つことを力説していたことも印象的。
個人的には、合法になろうがなるまいが喫煙する成年/未成年の人口は変わらないよねという冷めた視点と、これからは大麻の植物としての可能性 ー 繊維や工業製品への関心が広まるようなニュースが聞きたいなと思うのでした。

オレゴン州の住民投票の項目でもうひとつ注目だったのが、GMO(遺伝子組換え作物)の表記化を義務付ける案で消費者に原材料の安全性を知る権利というのがポイント。賛成が49.7%、反対が50.3%という僅差で否決でした。
否決に重点がかかった要因は…
賛成に8ミリオンドル、反対に20ミリオンドルという歴史的な巨額を、大企業を中心に投票キャンペーンに投資されてCMや各家庭へのビラ配りなどに費やされたことや、レストラン/穀物が原料のビールなど飲料製品/家畜にGMO肥料が与えられててもその精肉も対象外であるため、可決されても全ての食品がGMO表記されるわけではなく徹底してないこと、
モンサントやペプシなど大企業の圧力的な反対派だけでなく、オーガニック農家やメディアも全てが賛成派でなかったのも理由の一つかと思います。
わたしもこの策にはニュートラルで、食品に遺伝子組み換え作物使ってますよ〜と表記化するよりは、現場通りオーガニック認定を広めた方が印象がよく消費者にとって選択しやすいと思うんですよねー。

2014年10月27日月曜日

世界ヒゲ選手権②

毎年開催地の変わる世界ヒゲ選手権が今年はポートランドで開催されました。
友達がはるばるマウイからやってきたので応援に。前日はマリオットホテルで参加者の登録会としてオープニングパーティ、当日のコンテスト、ポートランドの人気メタルバンドを迎えてのアフターパーティ、翌日日曜日はヒゲトーク中心のミーティングと、参加者は3日間にも渡って集う機会があるのはかなり大掛かり。
本番コンテストの3000人収容の会場は埋め尽くされ、300人ほどの参加者からトップの選出に5時間にも及ぶ長丁場。部門は大きく分けて口ヒゲ、部分ヒゲ、顎ヒゲの3つで、そこからさらにスタイル別だったりフリースタイルだったり総計18種類に分かれてます。

会場内の様子。まず入り口で出迎えられるのはヒゲのシーソー。



 




左から二番目の方はカーネルサンダースに扮してて、ステージに現れた瞬間に大盛況。


部門ごとに1位から3位まで選ばれ、トップになると来年の開催地、オーストリアのコンテストに参加するのに旅費を賄ってもらえるそう。

一張羅のスーツやマント、ピカピカに磨き上げられた革靴、それに合わせた帽子に杖など付属品まで綺麗にトータルコーディネートな方からファンタジーな騎士に扮した方まで、ハロウィンを先取りしたかなような、いやむしろそこらのハロウィンよりは完成度の高い衣装にまとった方ばかりで、しかヒゲって第一印象で一番目に付く部分でもあるから引き締まった感コーディネートの完成度が高まり、観客としてもとっても楽しませてもらいました。

個々の入賞者の写真がこちらの記事から見れます。

<11.16.2014追記>
前日のパレードからコンテストまで楽しくまとまってる映像はこちら

2014年10月7日火曜日

オレゴンキノコ協会のフィールドトリップ

西海岸の秋の味覚といえばキノコ!
ノースウエストアメリカの雨が多く暑すぎず寒すぎない気候と豊かな森林の恩恵で、ほぼ一年を通して様々な種類のキノコ狩りが出来ます。

秋にポートランド周辺で採れる代表的キノコといえば、シャンテレール。



こちらは先週マウントフッドの周辺で採ったもの。1kg近い、大豊作。
フルーティな香りが特徴で、食感はエリンギのようにコリっとしていて且つもっと品のある味わい。

今日はオレゴンマイコロジカルソサエティ/オレゴンキノコ協会主催のフィールドトリップに参加してきました。

この団体はポートランドを中心に活動していて、月一でのミーティング、フィールドトリップ、キャンプなどが主な内容。ミーティングは一般公開で、来場する人たちが近日に採ってきたキノコを持ち寄ると、キノコに詳しい方々が名前を鑑定してくれるのが嬉しいのと、テーブルに様々な種類のキノコが並んでとっても面白い。鑑定の後に大学教授レベルのキノコ・菌類学プロの方々のレクチャーもあるので勉強になります。

フィールドトリップは朝9時過ぎにポートランド中心から車で15分ほどのところで全員集合し、そこから車が連なって目的地へ。30分ほどでここぞという森にたどり着くと、みんなハイキングブーツにキノコを入れるバスケットなど装備し、散れ散れにいざキノコハンティング!このロケーションの一番の目的は、何と言ってもシャンテレール。

1時間ほど後に出発地点に収穫物を抱えた人たちが戻り、品評会。
テーブルの上にはシャンテレール以外の食用には適さないキノコを中心に、図鑑を見ながら鑑定中。こちらの主催者の男性が持っているのが、通称カリフラワーマッシュルームで相当美味しいらしい。


写真手前のなんだこれは?!な物体は、デッドマンズフットといって、立派な菌類。
ちなみに一部のキノコは染色にも適していて、これはゴールド〜茶系に染められるらしい。その隣にあるのが、デッドマンズフットを見つけた方がすぐ脇にあった永久に腐らない新種キノコだよーと冗談/皮肉交じりに置いた、ドリンクカップとストローのゴミ。


本日のわたしと旦那の収穫。シャンテレールがピッタリ1パウンド、450gくらい。フィールドトリップに集まった全員が十分に夕飯に味わえる量のシャンテレールを採った模様。


今夜はカルボナーラにして頂きました。風味が本当に素晴らしい。残りは朝食にクリームソースで和えてクレープで食べる予定。

次のキノコ狩りはマツタケが見つけられるように目を光らせてます。秋のキノコハイシーズンは10ー11月。この涼しい季節にハイキングがてら美味しいキノコが手に入るのは最高の行楽!