2013年11月22日金曜日

2013年度ポートランドのベストレストラン

ウィラメットウィーク(WW)という毎週水曜日に発行されるフリーの新聞が毎年一度ポートランドのレストランガイドを出している。この冊子も新聞に折り込まれて、無料!

ニューヨークタイムズでも度々評価され、数々の賞を獲得してるポートランドのレストラン/シェフたち。全米の都市の中でもポートランドのレストランの評価はトップクラスで、グルメの街と評される。ポートランドの人口に対してのレストラン数は全米一だとか。

さて、そんな中で今年のWWレストランガイドの最上位、Restaurant of the Yearに選ばれたレストランが、Roe
ポートランドは海からは車で1時間ほどの距離で、シーフードといえば西海岸では牡蠣や蟹,
が、コロンビア川からは良質なトラウトサーモンが採れる。その割りにはシーフードレストランて少ない。まあ肉食アメリカ人の文化じゃないものね。そこを突いてトレントとパトリックの2人のシェフがオープンしたのがこのレストラン。

この2人だけがキッチンに立つ様子がこちらの記事の写真でもわかる:
http://www.wweek.com/portland/mobile/articles/articleView/id:21313

料理スタイルは、ホームページにはモダンアメリカシーフードとありますが、日本の食材をところどころに用いた、欧米から東南アジアから様々な国の料理からインスパイアされて、アメリカ人2人の包丁さばきと手加減とセンスで仕上げられる料理、といったところ。よってレストランガイドのジャンル索引では、JapaneseでもNew Americanでもなく、Seafood。


実は先日結婚一周年記念に行ってきました!
一番好きな寿司ネタはウニでわたしより断然美食家に育てられている旦那が1ヶ月前に予約を入れてくれた。しかもおまかせコースで。というかこのレストラン、メニューはなくゲストチョイスかシェフチョイスのおまかせコースのみ。

看板もなく住所の場所には別の名前のレストランが立っていて、店員に聞いてみるとRoeは店内の奥にあるというシークレット感。わたしたちの席がまだ準備中ということで、その手前のレストランのバーカウンターでビールを飲みながら待つ。
しばらくした後ウェイターに呼ばれ、奥のカーテンを抜けてドアを開いた先にRoeはこじんまりとあった。最大30席、キッチン全貌のカウンターにはなんと2席だけ、わたしたちのためだけに用意されていた…!

もう、完全にアートでした。芸術作品の数々を頂きました。将来美大に料理コースとかあり得るよね。いやなんでないんだろ。

この後、店を出るまで3時間近くも要したので、料理屋内容を細かくは言いません。お通しからデザートまで6皿ほど。それぞれどの食材も最高級のものを最大限に味わいを引き出すように料理されていたのは確かです。一皿一皿日本一周もしくは世界一周した気になりました。良い料理は後味まで味わい深い。

ソムリエによる料理に合わせたアルコールがそれぞれ付きます。ワイン3種類、日本酒1種類、2種類のデザートに合わせてバーボンとデザートワイン。どれも仮に単体で飲んだとしても美味しく味わえないんじゃないかというような、はっきり言ってマニアックな選択。しかし新鮮な魚介やきのこの風味にパズルのように絶妙に合わせてきます。プロですね〜。このソムリエ、毎度お酒の説明だけでなく自分がどう味わうか・どう美味しいかを必ず付け加えるところがアメリカンだなと思いましたね。

シェフ2人は17時のオープンに備え毎朝9時出勤で仕込んでるそう。週4日営業なので一日に対しての身の入り用がハンパない。想像するに他の3日間だって全部フリーなわけではなくていろいろリサーチとか食べ歩いてそうだけど。
ぜひ特別な機会に特別な人と行って下さいな。一年で一度くらい、半月分くらいの食費を費やして記憶に残るディナーを味わうのは、ある程度の歳にならないとできない感覚じゃないかと思うな、気持ち的な意味で。





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